皆さんこんにちは、筒井町店の大庭です
塗り薬を塗っているのになかなか良くならない事ありませんか?間違った使い方では良くならないこともあります。
今回の薬剤師コラムでは塗り薬の塗り方について紹介します。
塗り方には『塗布(とふ)』と『塗擦(とさつ)』があります。
塗布(とふ)は、塗り薬を優しく伸ばして塗り広げることです。皮膚トラブルの際の塗り薬のほとんどは塗布する薬です。
塗擦(とさつ)は、擦り込んで塗ることです。筋肉痛などに使用される痛み止めの塗り薬などは塗擦する薬です。どちらの塗り方も強く擦り込むと、皮膚にダメージをあたえてしまうこともあるので、注意が必要です。
また、広い範囲に薬を塗るときは、患部の真ん中から周囲に広げようとしてもうまく伸びないこともあります。2、3箇所点々と塗り薬を置き、そこから優しく広げるようにするとうまく伸ばせます。
塗布量が適正量と比べて少ないと、十分な効果が得られないことがあります。
チューブ型の軟膏・クリームは、大人の人差し指の先端から第一関節まで出した量が約0.5g(正確には口径5mmチューブを使用した場合)で、「1FTU(finger-tip unit)」と呼ばれています。1FTUで大人の手の平2枚分の面積に塗ることができます。ローション剤は一円玉の大きさが1FTUになります。
目安は、塗り薬を塗ったところがピカッと光る(ティッシュペーパーが1枚くっつく)程度です。
軟膏やクリームが複数処方された場合では、医師の指示に従うことが第一ですが、基本的には塗る範囲が広い薬を先に塗って、その後狭い範囲のものを塗るようにしましょう。
薬を塗ってすぐに服を着ても、問題はありません。
塗ってからある程度の時間がたつと薬の成分が皮膚に移行してしまうので、薬が服についてしまったからといって効き目が全くなくなるというわけではありません。
複数の塗り薬を毎日塗るのは大変な作業です。きちんと使用してもらうために、2種類以上の薬が混ぜられている場合があります。
塗り薬は、混ぜていない状態では安定していますが、混ぜることで安定性が損なわれます。有効性などを考え、1~2カ月以上たったもの、短期間であっても分離したものは使用しないようにしましょう。
また、チューブタイプのものには使用期限が書かれていますが、この使用期限は開封する前の期限です。一度開けてしまったら早めに使用しましょう。
「背中に薬を塗ることが出来ない」場合には、孫の手などにラップを巻き、ラップに薬を塗って背中にこすり付けるようにするとうまく塗ることができます。ただ、塗るたびにラップをまくのは面倒だと思います。
そんなときは手の届かない背中にクリームやローションを塗る道具「セヌール®」を使うことでうまく塗ることができます。
※気になる方は当店舗に見本がありますので、スタッフにお声掛けください。
セヌール®の詳細情報はこちらよりご覧いただけます→https://yuskin.co.jp/products/search/detail.html?pdid=senool4
多量の汗や強い紫外線のため、これから時期は、肌にとって過酷な時期です。
日頃のスキンケアをしっかりと行い、皮膚トラブルに気を付けましょう。
また、皮膚トラブルで塗り薬を使用する際は、今回紹介させていただいた、塗り薬の塗り方を思い出してみてください。