こんにちは。小島薬局東椎路店の長山です。
今回はお口の中と全身の関係についてご紹介させていただきます。
皆さんは歯周病についてご存じでしょうか?歯周病といえば「歯ぐきに炎症が起こる」「歯がぐらつきやすくなる」というイメージがありますが、実は感染症の仲間なんです。お口の中が「歯周病原菌」という細菌に感染することで起こります。
STEP1 健康な状態
歯ぐきがピンク色で、歯と歯ぐきに隙間がなくしっかりと支えられています。
STEP2 歯肉炎(歯周病初期)
歯のまわりで繁殖した細菌が、歯茎の炎症である歯肉炎を起こし、歯茎が腫れたり、出血しやすくなったりします。
STEP3 歯周炎(歯周病中期~)
歯と歯ぐきの間に隙間ができて歯周ポケットに。細菌がさらに増殖していき、最終的には、歯ぐきや骨を壊し、歯が抜ける原因となってしまいます。
歯周病によって口の中で出血が起こると、その傷口から歯周病原菌が血流に入り込み、全身の病気のきっかけになることが報告されています。糖尿病・動脈硬化・骨粗しょう症・がんといった病気の引き金になったり、妊婦の方の早産や低体重児出産にも関係しているといわれています。
また、誤嚥によって気管から入り、誤嚥性肺炎になることも多いようです。
その他、最近では歯周病の予防や治療が認知症の発症や進行を遅らせることも報告されています。
歯周病の治療には、原因である歯垢の除去および歯石の除去、歯の根の面の滑択化、ぐらぐらする歯の咬み合わせの調整などがあります。(歯周病の進行度や症状によって治療法は異なります)また、歯周病は容易に再発する病気なので、定期的な管理が重要です。
気になる症状があればお近くの歯科医まで受診してください。
予防の一番の基本は毎日のブラッシングです。併せて、糸ようじなどでしっかりと歯と歯の間の汚れをとることも効果的です。
また、生活習慣も大きく関わってきます。バランスの取れた食事を食べる、ストレス解消する、睡眠をしっかりとるなど、免疫力を高めるような生活を心がけましょう。
日頃の口腔ケアを見直して全身の健康につなげましょう。